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「裁判・訴訟」カテゴリーアーカイブ

【裁判・本人訴訟支援/Q7】私は賃貸アパートにすんでいますが、破産をしてもこのまま住み続けることはできますか?

Question

私は賃貸アパートに暮らしていますが、破産をしてもこのまま住み続けることはできますか?

 

Answer

賃料を延滞していない場合には基本的にできます。
 

借主が破産をしても破産したことを理由に貸し主が賃貸借契約を解除することはできません。

また、賃借人が破産をしたときは、賃貸人は直ちに賃貸借契約を解除することができるという

特約が定められている場合でも、この特約は賃借人に不利な特約であり、無効となります。

ただし、賃料を延滞している場合には、賃料滞納を理由として賃貸借契約を解除される可能性が高いです。

 

 

【裁判・本人訴訟支援/Q6】私は賃貸借契約の連帯保証人になっています。賃貸借契約を結んでから2年が過ぎ、賃貸借契約が自動更新されました。私の保証契約も自動で更新されますか?

Question

私は賃貸借契約の連帯保証人になっています。

賃貸借契約を結んでから2年が過ぎ、賃貸借契約が自動更新されました。

私の保証契約も自働で更新されてしまいますか。

 

Answer

基本的に賃貸借契約が自動更新される場合は、保証契約も自動更新されます。

 

最高裁判所の平成9年11月13日の判例でも、「期間の定めのある建物の賃貸借において、

賃借人のために保証人が賃貸人との間で保証契約を締結した場合には、反対の趣旨をうかが

わせるような特段の事情のない限り、保証人が更新後の賃貸借から生ずる賃借人の債務につ

いても保証の責めを負う趣旨で合意されたものと解するのが相当であり・・」との判断が示

されています。但し、長期間に渡り賃料滞納されているにもかかわらず、貸主が何の対処

もしていないような場合は、保証人が保証契約を解除することができる場合があります。

 

【裁判・本人訴訟支援/Q5】借主が行方不明の場合に、連帯保証人に対して明け渡しを求めることができますか?

Question

借主が行方不明の場合に、連帯保証人に対して明け渡しを求めることができますか。

 

Answer

できません。

 

賃貸借契約では、連帯保証人は借り主が負担する一切の義務を負担するとされていることが

多いですが、建物明け渡し義務は、借り主の一身専属的な義務であり保証人が代わりにする

ことができません。(大阪地裁昭和51年3月12日 判決)

但し、保証人に延滞賃料や損害金を請求することはできます。

 

【裁判・本人訴訟支援/Q3】借主が行方不明になり、賃料も滞納しています。勝手に借主の荷物を処分してもいいですか?

Question

借主が行方不明になり、賃料も滞納しています。勝手に借主の荷物を処分しても良いですか。

 

Answer

極めて例外的な場合を除き、できません。

勝手に借主の荷物を処分すると、後に借主から損害賠償を請求されることがあります。
 

借主が行方不明の場合でも、公示送達という方法で建物の明け渡しを求める裁判をする

ことができます。裁判をして判決に基づき強制執行をすることにより、建物の明け渡しを

実現する必要があります。

【裁判・本人訴訟支援/Q2】賃貸アパートの一室について建物明渡請求を提起する場合の訴額はいくらになりますか

Question

賃貸アパートの一室について建物明渡請求訴訟をする場合の訴額はいくらになりますか。

 

Answer

建物全体の固定資産評価額に、建物全体の床面積に占める
専有部分の床面積の割合を掛けた金額の2分の1

です。

 

例えば、建物全体の固定資産評価額が800万円で、
建物全体の床面積が200㎡、
専有部分の床面積が50㎡の場合 は、

800万円 ×(50㎡/200㎡)÷2=100万円

が訴額となります。

【裁判・本人訴訟支援/Q1】私はアパートを経営しています。
ある借主が1か月賃料を延滞しています。明け渡しを求めることができますか?

Question

私はアパートを経営しています。ある借主が1か月賃料を延滞しています。
明け渡しを求めることができますか?

 

Answer

契約書に書かれていても、1か月の滞納のみを理由とした解約は認められにくいでしょう。
ただし、総額が1か月分の金額だとしても、滞納が続いている場合には認められます。

「1か月賃料を滞納した場合には、契約を解除できる」と記載された賃貸借契約書を見かけます。
しかし、判例では
①賃貸借契約は長時間にわたって継続する予定であること、
②借家は借家人の生活の基盤となること、
という事情から、契約解除は家主と借家人の信頼関係が破壊されたと
解釈できる程度の滞納がない限り認められていません。

おおよそ3か月程度の滞納がある場合には、解約を認める傾向にあります。