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奨学金を借りた本人と連帯保証人が自己破産をする場合、保証人は全額返済しなければなりませんか?

 

Aさんは15年ほど前に甥の奨学金の保証人になりましたが、先日甥の父親から、借りていた奨学金が返せなくなった、「本人と連帯保証人の自分は自己破産をすることになったので、今後請求がAさんに行くことになる」との連絡を受けました。

保証人のAさんは奨学金全額の返済をしなければならないのでしょうか。

 

保証人であるAさんの返済義務は半額だけです。

日本学生支援機構の貸与型の奨学金を利用し、「人的保証」を選択した場合、「連帯保証人」と「保証人」の両方を立てなければなりません。

本人が支払いを延滞した場合は、「連帯保証人」に請求がされます。

本人・連帯保証人ともに返還が困難な場合は、「保証人」に請求がされます。

 

「連帯保証人」または「保証人」が複数いるケースだと、「保証人」は貸金(奨学金)を頭数で分割した額の保証債務を負うことになります。

(民法第456条、民法第427条これを「分別の利益」といいます。)

 

奨学金の場合、「連帯保証人」が1人、「保証人」が1人いるため、「保証人」は未返還の奨学金の2分の1の額の保証債務を負うということになります。

 

今回のように本人と連帯保証人が自己破産した場合でも、Aさんは「未返還額の半額」のみ支払えば足ります。本人や連帯保証人と違い「未返還額の全額の返済」をする必要はありません。

 

日本学生支援機構のホームページの記載によると

・保証人は、本機構からの請求に対し、請求額を2分の1にすることを申し出る(抗弁を主張する)ことができます。

 

・これを法律上「分別の利益」(保証人が複数いる場合、その人数に応じた範囲でしか義務を負わない)といいます。本機構は、保証人からの「分別の利益」の申し出に対して、保証人への請求額を返還者本人への請求額の2分の1に減じたり、法的措置に移行している場合は、その2分の1の額で和解する等、適正に対応しております。

とあります。

 

詳しくはこちら

 

なお、Aさん自身も支払うことができない場合には、自己破産をして免責決定が確定すれば、保証債務の支払義務を免れることができます。

 

司法書士 永野昌秀

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