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  • 親が借金の返済をしていないことが判明しました。私が代わりに自己破産を依頼できますか

     

    Aさんの親は高齢となり、最近判断力が低下してきました。
    心配したAさんは、親の財産の管理などを支援しようと親と話し合ったところ、親が借金をしており、返済していないことが判明しました。
    Aさんが親の代わりに自己破産を依頼することができるのでしょうか。

     

    Aさんは子であっても、親の代わりに自己破産を依頼することはできません。

     

    高齢等で判断能力が不十分な方が、借金の返済が不能の場合、成年後見人等を選んだ上で、自己破産の申立をする方法があります。
    ご本人の判断能力が不十分な場合、成年後見人等を家庭裁判所で選任し、成年後見人等から自己破産の申立をすることができます。
    成年後見の制度は、ご本人の判断能力の程度により、成年後見、保佐、補助と3つの類型に分かれます。診断は医師によって行われます。
    成年後見人等の候補者をAさん自身とすることも可能ですが、Aさん自身が親と離れて住んでいるような場合など、事情により司法書士や弁護士などの専門職を成年後見人等の候補者とすることも可能です。
    家庭裁判所は申立書類や審問を行うことで状況を判断し、候補者として記載されている者又はそれ以外から成年後見人等を選任します。

     

    ① Aさん自身が成年後見人等に選任された場合
    Aさん自身が成年後見人等として、裁判所に自己破産の申立てをします。(Aさんが保佐人や補助人に選任された場合は、自己破産の申立てをするために、保佐・補助の審判の際に、代理権付与の審判を受ける必要があります。)
    その際に、Aさんは書類作成を司法書士に依頼したり、代理人弁護士を依頼することができます。

     

    ② 司法書士が成年後見人等として選任された場合
    司法書士が成年後見人等として本人に代わり書類を作成し裁判所に自己破産の申立てをします。(司法書士が保佐人や補助人に選任された場合は、自己破産を申立てるために、保佐・補助の審判の際に、代理権付与の審判を受ける必要があります。

     

    なお、成年後見人等の選任の申立ては借金の問題を解決するためだけの制度ではありません。自己破産後も保護を受けるべき本人の財産の管理や身上監護を適切に行い、裁判所に定期的に報告をしていく必要があり、原則としては本人が亡くなるまで続きます。

     

    高齢の親に支援が必要だと思うけれど、どこから手を付けてよいかわからない、適切な方法がわからないという方は、当事務所にご相談ください。

     

    司法書士 永野昌秀

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